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「アクセス分析から導く、採用サイトのUX改善 ~岐阜バス様のリニューアル事例~」
背景:採用競争が激化する時代の、サイト進化
採用競争が激化する現在、企業の採用サイトは「候補者との最初の接触窓口」としての役割がより重要になっています。岐阜バス様でも、既存サイトの基盤を活かしながら、さらに多くの候補者を応募に導くためのリニューアルを検討されていました。
特にバス運転手などの専門職の採用において、候補者は「仕事内容」だけでなく「その地域での生活」「キャリアパス」「同じ職場の人間関係」といった、より多角的な情報を求めています。採用サイトが提供する情報の質と設計が、応募意欲を大きく左右する時代になっているのです。
採用サイトにおいて「閲覧 → 検討 → 応募」という行動フローは、緻密な設計が必要です。単に「情報を掲載する」のではなく、訪問者のニーズに応じた最適な導線を用意することが、コンバージョン改善の鍵になります。
アプローチ:定量データから始まる改善設計
プロジェクトの第一段階として、旧サイトのアクセス流入データを詳細に分析することから始まりました。
アクセス分析で明らかになったこと
データを掘り下げると、以下のような課題が見えてきました
① 職種情報への流入は多いが、深掘りで離脱
求職者の多くが「バス運転手」などの職種ページにアクセスするものの、そこから詳細情報を求めて別ページへ遷移する際に離脱が生じていました。ページ遷移のたびに「戻る」という手間が、検討意欲の低下につながっていたのです。
② 地域情報が点在、働き方のイメージが曖昧
「なぜ岐阜で働くべきなのか」「岐阜ならではのメリット」が整理されておらず、訪問者が「岐阜での生活」を具体的にイメージしづらい状態でした。特に、地方への転職を検討中の候補者にとって、地域情報は応募判断の重要な要素です。
③ モバイルユーザーの利用体験が最適化されていない
スマートフォンからのアクセス率が約60%にもかかわらず、メニューや情報探索の動線がPC基準で設計されており、モバイルユーザーの操作性が低下していました。アイコン化も限定的で、視認性改善の余地がありました。
④ 採用情報そのものの補足情報が不足
職種説明や待遇は書かれているものの「実際に働くとはどういうことか」を具体的に説明するコンテンツ(研修制度、先輩の声、業界知識など)が不足していました。
解決策:候補者視点の情報設計と導線改善
これらの課題に対し、以下のような施策を実装しました。
① 職種情報をモーダル仕様化——「ページ離脱を防ぐ」
最初の離脱ポイント対策として、各職種の詳細情報をモーダル(ページ内ポップアップ)で表示するよう変更。サイトを離脱することなく、応募候補となる職種の詳しい内容、待遇、仕事のやりがい、勤務地、シフト形態などを確認できるようになりました。
この設計のメリット:
特にモバイル利用者にとって、ページ遷移の手間が減ることで、検討を深める時間が確保しやすくなります。
② 「岐阜で働く」ことの魅力を可視化したページを新設
新たに「地域特集ページ」を企画・設置。バスドライバーとして岐阜で働くことのメリット、地域の特性、生活環境、交通アクセス、子育て支援制度などを一つの「ストーリー」として構成しました。
採用情報の検索者の多くが、その地域への移住や転職を検討している可能性が高いため、仕事内容だけでなく「その場所での人生」をイメージさせることが重要です。このページにより、単なる「求人検索」から「岐阜への移住・転職を前向きに検討する」への思考転換をサポートします。
③ ナビゲーション設計とアイコン化による視認性向上
メインメニューを整理し、機能ごと・情報カテゴリごとに直感的に理解できるアイコンを配置。モバイル・PC双方で、求職者が「次に何をすべきか」瞬時に理解できる設計に改善しました。
特にスマートフォンでは、限られた画面領域の中で情報を効率的に提示することが重要。テキストだけのメニューから、視覚的に情報が整理されたナビゲーションへ変更することで、ユーザーのストレスが大きく低減します。
④ 採用コラムの設置——情報源としての価値向上
「採用コラム」として、運転手業界の基礎知識、大型免許取得のステップ、働き方改革への対応、社員の実体験インタビューなどを定期的に発信。
これにより、採用サイトが「単なる求人票」から「候補者の検討を助ける情報源」へと進化。また、定期的な更新によってサイトの鮮度が保たれ、SEO観点からも評価が向上します。業界に対する理解が浅い求職者にとって、こうした補足情報は応募へのハードルを大きく下げる要素となるのです。
UX改善の考え方:「候補者の行動フロー」を起点に
これらの施策に共通するのは、「求職者が実際にどう行動するか」を徹底的に想定した設計です。
採用サイトの課題は、往々にして「情報が足りない」のではなく「情報が見つけにくい、または整理されていない」という点にあります。
こうした要素が組み合わさることで、初めて「アクセスが応募に変わる」採用サイトが完成するのです。
総合アドのアプローチ
採用サイトのリニューアルにおいて最も重要なのは、「なぜ訪問者は離脱するのか」という問いに、推測ではなくデータをもとに答えることです。
多くの企業は、新しいデザインや最新の機能を導入することが「改善」だと考えがちです。しかし実際には、現状のアクセスデータを分析し、そこから見える「候補者の行動パターンや課題」を特定し、その課題に対して設計的に向き合うことが、真の改善につながります。
総合アドは、広告運用で培った「データドリブンな思考」を採用サイト設計に活かしています。
岐阜バス様の事例は、採用サイトがいかに「単なるコーポレートサイトの一部」ではなく、「採用目標を達成するための戦略的ツール」へと進化すべきかを示すモデルケースとなっています。
採用難が続く現在、採用サイトの質が採用成功を左右する時代です。もし現在のサイトで「アクセスがあるのに応募に繋がらない」というお悩みをお持ちでしたら、ぜひ一度、アクセス分析から始まるUX改善のご相談をいただきたいと考えています。
クライアント: 岐阜乗合自動車株式会社様 採用サイト
業種: 交通業
サイトURL: https://www.gifubus.co.jp/recruit/